ロシア金融CIRTのBadRabbit への見解: 金融CIRTはBadRabbit の攻撃の結果として、金融機関のコンピューター資産への攻撃の成功は確認していない

元記事: ФинЦЕРТ не зафиксировал фактов компрометации ресурсов финансовых организаций в результате атаки Bad Rabbit

ロシア中央銀行は有害な暗号化タイプのソフトウェア Bad Rabbitによるコンピューター攻撃を確認しました。この悪意のあるソフトウェアの特徴は感染したコンピュータのユーザー IDとパスワードを収集する機能があり、また、そのデータを利用し、更に悪意のあるモジュールをダウンロードします。

悪意のあるソフトウェア BadRabbit の拡散の結果、金融機関のコンピューター資産の危機という事実は確認されていません。当該コンピュータ攻撃の発現のあと金融CIRTは、全ての情報取引の関与先にE-Mailによる感染の仕組みとこれの阻止について勧告しました。

ロシア中央銀行は事態の理由、"インターファックス" 通信社の公開サービス(訳者註: Web サイトのことをいっているのだと思う。攻撃を受けた当日止まっていた)にアクセスできなかったという結果における当事者の情報の開示も交えて分析するでしょう、また、将来の類似インシデントの発生の可能性を低減する方策について検討するつもりです。

ロシア中央銀行は犯人が継続してファイルの暗号秘匿化用途を含めた悪意のあるソフトウェアの拡散の試みを行うことについて注視します。一般的に犯人はウイルス、欺瞞、信用の悪用を付加した(訳者註: 標的型攻撃のことをいっているのだと思う)E-Mailを送付し、有害なファイルを開けるように迫り、開いた後は、有害ソフトウェアが活性化されます。

訳: YAMAMOTO Takashi 日本ウラジオストク協会理事